はじめに
バディットコンサルティングの未経験スタートアップエンジニアのみりんです。
現在のプロジェクトでは、Cisco機器と関わる事が多くCatalyst、Nexus、ASRと多くの機種の名前を日々耳にしています。実際にどのような違いがあり、どのようなネットワークの役割を担っているのでしょうか。
私自身、理解に欠けていた為、ネットワーク初心者の私が、勉強を兼ねて分かりやすい様に機能をまとめてみました。
◎代表的なCisco機器
◆Catalyst
『LANスイッチ』として扱われており、ネットワーク全般に対応しています。
Catalystスイッチだけでも多くの機種があり、Layer2とLayer3の2種類のスイッチがあります。
帯域幅は、10Mbps〜1Gbpsです。
◆Nexus
『データセンタースイッチ』として扱われており、Catalystよりも仮想化に強く、ネットワーク設計をシンプルに構成する機能を搭載しています。また、帯域幅も10Gbpsと大きく、大容量ネットワークにも対応しています。
仮想化に強いとは
NexusはCiscoが謳っているユニファイドファブリックネットワークの構築が可能です。スパニングツリーを不要とし、スイッチを新規で追加した場合に、検出から設定まで、 自動的に実行することもできます。
このユニファイドファブリックの機能がCatalystには無く、Nexusは対応しているため、向いている(強い)と言われています。
そして、NetApp 社製品、Dell EMC 社製品、さらに仮想化環境の基盤となるVMware社製品などの物理ネットワークに、Nexusが採用されている事が多いため、信頼性の高いソリューションと言えます。
◆ASRルータ
『中〜大規模向けルータ』として利用されており、このシリーズも多くの機種があります。Layer3のスイッチとの大きな違いはルータはWAN に関する機能が多く、Layer3スイッチはEthernet ポート数が多い所です。
ルータは基本的にWAN側に設置することに適しており、下記機能が備わっています。
- NAT/NAPT
- トンネリング/カプセル化機能(PPPoE,IPsec,GRE,IPIP 等)
- TCP MSS 調整機能
Layer3スイッチでも新しい機種についてはサポートしている製品もあります。
まとめ
説明した3つの機器は、機種により使用できるコマンドが違うなど、細かい違いもたくさんありますが、大まかには、理解頂けると思います。
今回説明したCisco機器を使用し、ネットワーク構成をするならこの様なイメージというものの構成図を作ってみました。
PGWは端末からのデータを識別するためにASRルーター、データ系ネットワークとしてNexusを冗長構成で2台置き、Internetに繋げる境界にASRルーター、機器の管理ネットワーク用としてポート数の多いCatalyst、というような構成にしてみました。Cisco機器で構成すれば、スピードや帯域幅も間違いなく安定しますし、想像するだけでも楽しいですね。
以上、みりんでした。